日本でペルシャ絨毯といえば『クム産のシルク』と言われるほど人気のある産地がクムです。しかし、絨毯産地の歴史としては以外と浅く織り始めてから１００年も経ってはいません。ですがその分イラン各地の伝統産地の良いところだけを取り入れて織られた作品はデザイン、織りどれをとってもクォリティーの高いものばかりです。そのようなクム産の絨毯の中からもペルシャギャラリーではひとつひとつ厳選し、織り・染め・デザインとも納得のいったものだけを買い付けております。

一口にシルクのペルシャ絨毯と言ってもクム産の他にマラゲ産、ザンジャン産等もございます。一般的にマラゲやザンジャンのシルク絨毯は縦糸がシルク絨毯の表面を作っているパイル糸もシルクですが横糸が綿です。これらの産地のシルク絨毯も『クム産』とされて出回っているのが現状です。それ程までにクム産絨毯の質の高さは知れわたっているのです。それらを見ていく上でまずひとつは織りの細かさ。絨毯の裏をルーペでのぞいて『1m²に何万ノット』といわれて数字では分かってもなかなか織りの良さがどのようなものか想像はつかないのではないでしょうか。しかし絨毯の裏側を全体的に眺めてくっきりと表れた紋様そして何より絨毯表面の光沢の具合が織りの緻密さを教えてくれます。また、絨毯のフサとして出ている縦糸の細さも比べてみて下さい。織りの細かい絨毯は細い糸を縦糸に結ぶことをたくさん行うことによって織りあがっています。
次にデザイン。クムでは一般的なメダリオンのデザインにしても実に様々なものがあります。各産地の伝統的なデザインの一部を用い変化を加えることによって独創的なデザインを作り上げたり、見ているだけでも楽しめます。有名工房の絨毯になりますとその工房独特の紋様や色があります。更にその工房を真似た『○○ライク』と呼ばれるデザインをコピーしたものもあったり…。

是非たくさんの絨毯を実際に見てそして触って確かめて下さい。