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【シャンポール店】トルキャマン族のホルジン・・・ホルジンて何ぞや?

   

4月も半分以上が過ぎ、あちこちで野花や雑草が元気に背丈を伸ばすようになりました。
まだまだ新生活にはなれない方も多いでしょうが、お変わりありませんでしょうか?

この時期、新生活のために遠くへ引っ越しされた方も多いと思います。終わらない荷造りにトラックでの長距離輸送と、とにかく一大事です。

またそこまでの大移動でなくとも、普段と違うところへ行くならちょっと着飾らねばと気負うのが人の性。

そしてそれは国や文化が変わっても同じです。特に車が普及していない頃の遊牧民などは買い物一つとっても大変だったでしょう。

街へ買い物に行ったりよそへ尋ねに行くには、相手に舐められないように恰好にも気合が入ります。しかし移動距離も長いので、たくさん荷物を持てる装備でなければなりません。

その為彼らが移動に使う家畜にはペルシャ語で「ホルジン」と呼ばれる鞍袋がかけられます。

ホルジンは移動用の便利な鞄であり、また馬の装飾として技術とセンスを誇示するツールです。故に緊急時にはそれ自体が売り物になるという遊牧民の知恵の結晶です。

馬やロバは汗をかくので、その汗で風邪をひかないためのタオル兼防寒具でもあったそうです。

ペルシャギャラリーでは日本でのニーズの都合上、ホルジンは加工して一枚の織物のように仕立て直しているものが多いです。

よく見ると中央部に縫い合わせた跡がありますが、非常に丁寧に縫ってありますのでほとんど気になりません。

以下の写真は鞍袋の状態からどのように仕立てるかのイメージです。

仕立て直し一つとっても、実に手間がかかっていることがよくわかります。

よく商品としてご覧いただくのはロバのサイズなので、ドアにも気軽に掛けられる軽さと細長さ(長さ150~160㎝程度、幅50~60㎝程度)です。家畜としても馬よりロバのほうが普段使いされる都合上、頭数が多いのでこのサイズは一般的であちこちの資料集でご覧いただけます。

一方、馬に使われるホルジンはずっと幅が広いです。シャンポール店には特に装飾が施された148㎝×107㎝(房飾り含む)ものホルジンが飾ってあります。

中央部の長方形は袋の口になっており、周りの縄が留め具になっています。

店主アリの話によると、下部の装飾は馬のお尻のあたりに来るそうです。旦那が見栄を張るためにお嫁さんに頑張らせた一品だけあって、とにかく重厚感がすさまじい逸品です。

馬に使うとこんなイメージです。

縄や房の部分に使われる糸は山羊の毛なのでとにかく剛毛で頑丈です。

細部に至るまで丁寧に作られているので存在感がとても強く、数字以上に大きく見えます。実際に馬に乗せた姿を見てみたいものです。

こんな感じで今回はホルジンについてご紹介いたしました。

ペルシャギャラリーにはまだまだ沢山のホルジンが眠っております。

ご覧になりたい方は是非お問い合わせくださいませ。

 - インテリア, エピソード, オールド・アンティーク, キリム, ホルジン, 文化, 未分類

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